大塚桂惟子の人生いろいろ(第2話)

南地大和屋時代

26歳、芸者の道へ

花博が終わって一息をついたころ、近所の喫茶店にスカウトされ、次は眼科の受付にスカウト。レセプトを書くのは難しいだろうと思っていましたが、カルテ通りに書けば大丈夫でした。どんな場所でも適応できるというか、怖い物知らずなのかもしれません。

眼科には26才まで務めましたが、ふと「そういえば私、芸者になりたかったんだ」と思い出し、大和屋で面接を受けたのです。普通は花街組合で面接を受けるんですね。でも私はお店に直接電話をかけ、「一般の方は採用していません」と断られたんです。でも、「とにかく面接をしてほしい」と頼み込んだところ、3時間にも及ぶ面接を受け、「明日からおいで」と採用していただきました。

私は水商売の経験がなく「真っ白」だったので、受け入れてもらえたのではないかと、今は思います。しぶしぶだったとは思いますが、父も認めてくれました。

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